個人で家を貸せる?実際の流れから費用、注意すべきポイントまで

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writer : 迫田 幾太郎

個人で家を貸せる?実際の流れから費用、注意すべきポイントまで

個人でも家は貸せるの?
個人で家を貸す時にはどういう手順を取ればいいの?

急な転勤や実家を相続したといった理由から、空き家を所有することになり「賃貸」という手段を取りたいという方も多いでしょう。ただし、なかには賃貸や不動産管理と聞くと難しいイメージを持つ方もいるはずです。

実のところ、個人で家を貸す場合は資格や免許が不要であったり、副業として認められやすいなど比較的ハードルが低くなっています。そのため、費用や手順、注意点を把握していれば誰でも気軽に家を貸すことが可能です。

そこで本記事では、個人で家を貸す方法を手順や費用の観点から紹介します。あわせて、メリット・デメリットも紹介するので、個人で家を貸すべきか判断する材料にしてください。

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そもそも個人で家を貸せるの?

家

結論からいうと、個人で家を貸すことは可能です。先述したように、個人で家を貸す場合には特別な免許や資格は必要ありません。

よく耳にする「宅地建物取引士」という国家資格は、事業として賃貸の仲介や不動産の売買を行う場合に必要な資格です。そのため、個人で家を貸す場合は、比較的気軽に行うことができます。

一般的に個人で家を貸すには、不動産会社へ管理を依頼する場合と自主管理で貸す2通りの方法があります。

家を貸す際に不動産会社へ管理を依頼すると、入居者の募集や契約など全業務を代行してもらうことが可能です。一方、個人で家を貸すと自主管理しなければならず、手間と労力がかかります。

個人で家を貸す際にはどの方法を取るべきか、メリットやデメリットを把握した上で判断することが賢明です。

個人で家を貸す5つのメリット

メリット

まずは、個人で家を貸すメリットを確認して、どれほどの利点があるのかを知りましょう。そこで、ここからは個人で家を貸すメリットを、5つにまとめて紹介します。

安定した収入を得られる

家を貸すことで得られる最大のメリットは、安定した収入を得られることです。家を貸し出している場合、住人が退去しない限り、長期にわたって固定の収入を得ることができます。

近年では物価の高騰もあり、食費や生活費などの経済的負担が大きい側面があります。そのため、給料とは別に他の固定収入があることは非常に大きなメリットと言えるでしょう。

また、戸建てを貸す場合には、ファミリー層が住人として住むケースが多い傾向にあります。ファミリー層は子育てなどの理由から長期間の入居が期待できるため、より安定した収入を得やすくなります。

将来的に住む選択肢を残せる

将来的に住む選択肢を残せることも、個人で家を貸すメリットの1つです。一般的に、急な転勤や相続などで空き家を所有した場合には、大きく分けて「売却」か「賃貸」の2通りの方法があります。

売却の選択をとると家の所有権を失うため、将来的に売却した家に住むことはできません。しかし、賃貸の場合では、転勤から戻ってきたタイミングや相続した家を使用したいタイミングで自身で住み直すことができます。

将来の選択肢を残しておくという理由で「賃貸」という手段は効率的なのです。また、家を貸している間は住人が家の管理をしてくれるため、家の老朽化を防ぐことにもつながります。

家を貸すことは「家の管理」といった意味でも、将来的に住む選択肢を残すことが可能です。

節税効果がある

個人で家を貸すと、節税効果を期待できます。なぜなら、家を貸すとかかる費用は経費として計上でき、納税額の負担軽減ができるためです。

たとえば、ハウスクリーニング代やリフォーム費用、固定資産税は経費として計上できます。経費を正確に計上すると、家を貸して得た家賃収入分の所得税を最小限に抑えることが可能です。

所得税は、収入から経費や控除額を差し引いた金額に税率をかけて算出します。控除額は変わらないものの、経費を正確に計上すれば納税額を抑えられるのです。

同様に住民税も所得に応じて納税額が決まるため、家を貸すと節税効果が期待できます。

副業で認められやすい

個人で家を貸すことは、副業で認められやすいといったメリットもあります。なぜなら、不労所得に分類される賃貸経営は、本業に支障が出ないと判断されやすいためです。

とくに、家を貸す際に不動産会社に管理を依頼する場合には、自身でするべきことはあまり多くありません。直接的な労働がなく、それほど労力がかからないため、就業先から副業でも認められやすいのです。

なかには、副業が認められていない会社でも賃貸経営なら、許可が下りる場合もあります。就業規則を確認して、事前に相談するのが賢明です。

資格・免許がいらない

家を貸す際に資格や免許が不要なことも、個人で家を貸すメリットのひとつです。資格や免許の取得にかかる時間が必要ないため、比較的すぐ家を貸し出すことができます。

仮に資格や免許が必要な場合、取得のために多くの時間を費やさなくてはなりません。また、多くの時間を費やしたとしても、必ず免許・資格が取れるわけではありません。

そういった観点からも、資格・免許がなくても家を貸すことができるのは大きなメリットと言えます。個人であれば、家を貸したいとやる気になり次第すぐに始めることが可能です。

個人で家を貸す3つのデメリット

デメリット

メリットを知ったところで、ここからは個人で家を貸すデメリットを、3つにまとめて紹介します。

空き家になる可能性がある

個人で家を貸しても、空き家になる懸念があることがメリットのひとつです。例えば、不動産会社を通さずに個人で家を貸す場合には、広告不足になることが多く、入居者が必ず決まるとは限りません。

どれほど優良の物件であろうとも、物件情報を得られなければ入居者が決まりづらいのです。家を賃貸に出しても空き家の期間が続けば、家賃収入などのメリットを享受できません。

そのため、個人で家を貸す場合には長期間、空き家にしない工夫が重要です。

リフォーム内容の判断が難しい

リフォーム内容の判断が難しいことも、個人で家を貸すデメリットのひとつです。家を貸す場合には、リフォームを実施しなければ入居者が決まらないことがあります。

入居希望者は、立地や間取りだけでなく、お風呂やキッチンといった水回り設備の情報を確認する人が多いです。そのため、設備の劣化や家の老朽化が進んでいる場合には、入居者が決まらないことも少なくありません。

個人で家を貸すなら、入居者が決まりやすいような状態に室内環境を整えることが必須です。とはいえ、リフォーム内容の判断は自分で行う必要があり、費用面を考慮すると判断が難しいこともあります。

入居者トラブルの対応が必要になる

個人で家を貸すと、入居者のトラブル対応をしなければなりません。不動産会社を通さずに個人で家を貸す場合には、家の管理や入居者の対応は自ら行います。

もし、入居者が騒音などで近隣住民に迷惑をかけて指摘されたのなら、解決するように自ら行動する必要があります。ただし、入居者次第では注意しても行動が改善されないこともあり、対応が困難な場合もあるのです。

とくに、騒音や振動では感覚が人により異なるため、対応が困難です。入居者がトラブルを起こさないようルール決めも必要であるものの、起きた際の行動も検討が必要です。

個人で家を貸す際にかかる費用

費用

ここでは、家を貸す際にかかる費用を紹介します。一般的にかかる費用は、次のとおりです。

項目費用相場
修繕費・クロスの貼り替え:7万円程度(6畳)
・フローリングの張り替え:10〜20万円程度(6畳)
ハウスクリーニング費用8~15万円程度(100㎡)
鍵交換代3〜9万円程度
税金・固定資産税
・所得税
保険料・火災保険料:4~6万円程度(構造・種類による)
・地震保険料:1~2万円程度(構造・所在地による)
・家財保険料:1万円程度
家の管理費家賃の5~10%程度

家を貸す際には、不具合箇所の修繕やハウスクリーニングの実施と鍵の交換が必要です。上記の内容を実施することで、募集条件の欄に実施済みの記載ができ、入居者に安心感を与えられます。

また、家の維持に税金や火災保険など保険料の納付、管理会社に依頼するなら管理費も欠かせません。家を貸すにはさまざまな費用がかかるものの、経費に計上できるため領収書などを保管して確定申告に備えるのが賢明です。

家を貸す際の流れ

家を貸すことを決めたなら、スムーズに行動できるようにするのが賢明です。そこで、ここからは家を貸す際の流れを解説します。

査定を依頼し管理会社を選ぶ

まずは、査定を依頼して管理会社を選びます。不動産会社に査定を依頼し、家の立地や周辺状況、建物の内部などを確認したのちに、賃料の目安を提示してもらいます。

賃料だけでなく、不動産会社の対応やコミュニケーションの取りやすさなどを比較して、管理会社を決めるのが賢明です。大切な家の管理を依頼するのだからこそ、慎重に選ぶことを心がけましょう。

入居者募集の条件を決める

管理会社が決まり次第、入居者募集の条件を決定しましょう。入居者募集の条件では、次のことを決めるのが賢明です。

  • 賃料
  • 契約期間
  • 敷金礼金の有無
  • ペット飼育の可否
  • 喫煙のルール など

入居希望者は、内覧前に家の立地や間取り、設備などの条件を確認し希望にあうのかを調べます。また、入居者によってはペットの飼育や喫煙の可否なども知りたい情報です。

家を貸し出す条件を詳細に記載しつつ、家賃相場と比較して賃料が適切であるのかを確認することをおすすめします。

家の修繕・リフォームを行う

入居者募集の条件が決まり次第、家の修繕・リフォームを行います。もし、追い炊き機能なしや古いタイプの蛇口など設備がひと昔前の場合は、最新設備への交換がおすすめです。

また、設備や床、クロスなどを確認し修繕箇所があればリフォームを実施して内覧時に好まれる室内にしましょう。

室内の環境は重要であることはもちろん、外壁や庭といった外観を気にする人もいるため、外周の確認も怠ってはなりません。

入居者の募集をする

家の修繕・リフォームが終わり次第、入居者の募集を行います。入居者の募集は管理会社が大手の物件検索サイトへ掲載し、募ります。

管理会社が家の間取りやペット飼育の可否、賃料などの入居条件を記載し、入居者を募るのです。入居希望者がいた場合には、物件検索サイトより内覧の予約や管理会社へ直接問い合わせがきます。

内覧が決まると管理会社が対応し、入居希望者が契約を望むなら、次のステップへ進みます。

入居者と契約をする

入居者が決まり次第、契約を行います。入居者との契約は管理会社が実施します。

管理会社で身元の確認や職業、連帯保証人の有無などを確認し、入居者の選定を行うのです。問題なければ、書面での契約を行います。

入居者との契約のポイントは、退去時に家のキズや損傷でトラブルを生じないよう貸し出し前に家の状態を写真に残すことです。管理会社との相談のうえ、原状回復の義務範囲を明確に定めて契約書への記載を依頼するといいでしょう。

個人で家を貸す際の注意点

注意点

個人で家を貸すには、知らなければトラブルを生じることもあります。そこで、ここからは個人で家を貸す際の注意点を、3つにまとめて紹介します。

住宅ローン返済中の場合は金融機関に相談する

住宅ローン返済中に個人で家を貸す際には、金融機関への相談が欠かせません。金融機関へ相談せずに家を貸すと、契約違反になる場合があります。

住宅ローンは、契約者が居住する目的でのみ融資を受けられるものです。もし、家を賃貸に出すならローンの全額返済が必要になります。

とはいえ、金融機関次第では一定期間のみであれば、賃貸に出すことを認めてくれることもあります。住宅ローン返済中で家を貸す場合にはトラブルを回避するためにも、金融機関への相談が不可欠です。

家を貸す際の契約方法を検討する

個人で家を貸す際には、契約方法を検討することが重要です。契約方法を検討すれば、希望する条件で家の貸し出しが可能です。賃貸の契約方法には、次の3種類があります。

契約方法詳細
普通借家契約一般的な賃貸契約の方法であり、契約終了後に希望があれば契約の更新ができる。
定期借家契約契約期間を定めて賃貸契約をする方法。原則更新は出来ないが、借主と貸主の合意があれば再契約できる場合もある。
一時使用賃貸借契約一時利用が目的の場合の契約方法。契約終了後は更新ができず、必ず退去しなければならない。

上記の表より、ベストな契約方法を検討しましょう。もし、転勤時に家を貸すのであれば、定期借家契約がおすすめです。

期間を定めて家を貸し出せるため、再び家で生活する時にスムーズな引っ越しができます。

確定申告が必要になる場合もある

確定申告が必要になる場合もあることは、個人で家を貸す際の注意点のひとつです。必要な確定申告をしなけば、ペナルティを科せられる可能性があります。

家賃収入が年間20万円を超えるなら、不動産所得での確定申告が欠かせません。もし、無申告の場合には、無申告加算税や延滞税といった追加徴収がかかることもあります。

確定申告は例年2月16日〜3月15日までに申告する必要があるものの、郵送やe-taxなど方法を選ぶことが可能です。申告するにあたり経費を適切に計上できると節税になります。

正確な確定申告をするためにも不安があるなら、税理士に申告を依頼しましょう。

管理会社を利用せず貸し出すことも可能

家の内装

家を貸す際の流れでは管理会社を選ぶ過程を紹介したものの、自分で家を管理して貸し出すことも可能です。

管理会社を利用しなければ管理費の支払いがなく、費用を抑えられます。加えて、入居者募集や契約方法のノウハウなどを知れるうえに、経験を積むこともできます。

ただし、家を貸し出すのに必要な作業を全て自分で行わなければならず、容易ではありません。もし、手間や労力をかけずに家を貸すことを検討するなら、管理会社へ依頼することをおすすめします。

手間や労力をかけずに家を貸すなら管理会社に依頼するのがおすすめ

手間や労力をかけずに家を貸すことを希望するなら、管理会社へ家の管理を依頼するのがおすすめです。管理会社へ家の管理を依頼すれば、入居者の募集や契約に加えて家賃の回収とトラブル対応なども代行してもらえます。

自主管理であれば、家を貸す際にかかる業務を全て自分で行わなければなりません。内覧や契約、契約後のトラブルなど何度も家に行く必要があるうえに、対応をするには労力がかかります。

仕事などの理由で時間が限られており、対応困難の場合には管理会社へ家の管理を依頼するのがおすすめです。管理会社から入居者に関する相談の連絡はあるものの、対応はお任せできる点で手間と労力がかかりません。

自分で対応するよりも慣れた管理会社へ依頼すれば、円滑な管理ができるうえに適切な対応ができ安心感もあります。

家を貸すならテンポラリーハウスサービスへご相談ください

テンポラリーハウスサービス
項目詳細
会社名テンポラリーハウスサービス株式会社
会社住所東京都杉並区荻窪5丁目23-3 FKビル
創業年数平成3年5月
公式サイトhttps://t-houses.co.jp/

家を貸すなら、テンポラリーハウスサービスにお任せください。個人で家を貸すことができるものの、自主管理の大変さを考慮すると管理できるか不安を抱えている方もいるでしょう。

家の管理をテンポラリーハウスサービスにご依頼いただければ、入居者の募集や契約、家賃の回収といった業務全般を代行いたします。

自分で管理する手間や労力を減らせるうえに、専門業者のため入居者がトラブルを起こしても適切な対応をいたします。家を貸すことを検討中なら、ぜひテンポラリーハウスサービスへお気軽にお問い合わせください。

まとめ

本記事では個人で家を貸せるのかを、かかる費用やメリット、デメリットを交えて紹介しました。個人で家を貸すことは可能です。

資格や免許が不要であり、労働しなくても収入が得られるメリットもあります。とはいえ、個人で家を貸す場合には入居者の募集や契約など、全ての作用を自分で行う必要があり、容易ではありません。

加えて、大手の物件検索サイトへの物件情報の記載は難しく、入居者が見つからない可能性もあるのです。そこで、可能な限り手間や労力をなくして家を貸す場合には、管理会社への依頼をおすすめします。

本記事があなたのお役に立てることを願っております。

この記事を書いた人
仮住まいコンサルタント
迫田 幾太郎(Ikutaro Sakota)

仮住まいに関するコンサルタントであり、20年以上の経験を持つ不動産業界のベテラン。仮住まいや短期滞在に特化したアドバイザーとして、数多くの顧客にアドバイスを提供。

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